「結婚行進曲」について
ふとしたきっかけでネットサーフィンしていたら、聞いたことのある2つの曲がどちらも同じ名前で呼ばれていて面白かったので日記代わりに書く。
ネットリテラシーが皆無なので無断でリンクを貼るし、Wikipediaから転載もする。
「結婚行進曲」とは
いわゆる「結婚行進曲」とは以下の2つの曲を指す。
上記2曲は、1858年のプロイセン王子フリードリヒとイギリス王女ヴィクトリアの結婚式で初めて結婚行進曲として用いられた。
どちらも劇中の結婚式の場面で使われる曲であり、カトリックでは世俗的な楽曲を結婚式に用いることをよしとしない風潮があるため、カトリック信徒の結婚式ではあまり用いられないようだが、日本では気にせず使われるらしい(要出典)。
プロイセン王子フリードリヒ:のちのドイツ第2代皇帝フリードリヒ3世。ヴィルヘルム1世の子であり、在位3カ月で死去したため百日皇帝と呼ばれることもある。
ヴィルヘルム1世:第7代プロイセン王。ビスマルクを重用し、普仏戦争に勝利してドイツ統一を成し遂げた初代ドイツ皇帝。
イギリス王女ヴィクトリア:「ヴィクトリア朝」で有名なヴィクトリア女王の娘。
メンデルスゾーンの「結婚行進曲」
パパパパーンという出だしから始まるたぶん有名な方の結婚行進曲。
冒頭しか聞いたことなかったけど。
「メンデルスゾーン」という人名は聞いたことがあったけれどこの曲とは結びついていたなかったので、頭の中で点と点がつながった感覚だった。
メンデルスゾーン(1809ー1847)はユダヤ系ドイツ人。代表作は「ヴァイオリン協奏曲」「夏の夜の夢」「フィンガルの洞窟」「無言歌集」など。「夏の夜の夢」以外何もわからない。
ユダヤ系ということもあり、死後は長らく低い評価を受けた。
メンデルスゾーンを批判した人物として、ワーグナーや詩人ハインリヒ・ハイネが挙げられている。
「結婚行進曲」が登場する「夏の夜の夢」はシェイクスピアの同名の戯曲をもとにした演奏会用序曲および劇付随音楽である。
「演奏会用序曲」や「劇付随音楽」がどういう概念なのかはちょっとわからなかった…。
ワーグナーの「結婚行進曲(婚礼の合唱)」
ターン タタ ターンから始まる方の結婚行進曲。こちらは「婚礼の合唱」と呼ばれることもある。
こちらも冒頭しか聞いたことなかった。
日本では榎本健一(エノケン)が「高砂」の詞をこの曲に乗せて歌ったことでも知られているらしい……が、動画はカバーしか見つからなかった。
ワーグナー(1813-1883)もまた同時代のドイツに生きた音楽家。
Wikipediaでは要出典タグ付きで「ロマン派歌劇の頂点」「楽劇王」とまで称されている。
たぶん私のような音楽の教養がない人にとっては、ワーグナーは反ユダヤ思想を持っていたことやヒトラーのお気に入りであったことで知られていると思う。
漫画「無駄ヅモなき改革」なんかにも登場していた気がするので、そういう経路で知っている人もいるかもしれない。
オペラ「ローエングリン」
「結婚行進曲(婚礼の合唱)」が使用されているオペラ「ローエングリン」は、アーサー王伝説に登場する騎士ローエングリンの伝説に因む。
ローエングリンは円卓の騎士パーシヴァルの息子で「白鳥の騎士」とも呼ばれる騎士。
ローエングリンの伝説とは、
高貴な女性がブラバントという国を統治していたが、彼女は多くの求婚者の申し出を拒んでいた。神が送ってくれる者の到来を望んでいたのだ。そのとき、白鳥の曳く小舟に乗ってローエングリンがアントウェルペン(アントワープ)に上陸し、女王はこの勇士を丁重に迎えた。勇士が「私をここのあるじと望まれるなら、・・・私が誰であるかを決して問うてはなりません」と言うと、女王はそれを守ると誓い、二人は結婚した。そして子供も二人生まれた。しかし、彼女は後に約束を破り、ローエングリンは形見に剣一振り、角笛一本、指輪一個を残して聖杯城へと去って行った。
という感じらしい。
「結婚行進曲(婚礼の合唱)」はオペラ「ローエングリン」にて騎士ローエングリンと王女エルザの結婚式の場面で使われるのだが、劇中ローエングリンはエルザの元を去りエルザも亡くなってしまうためにこの曲を不吉という人もいるらしい。
そんなことを気にしていたらオペラの曲なんてほとんど使えなさそうだが……。
ちなみにオタクが好きそうなウマの名前の由来になってそうなオペラ「タンホイザー」はワーグナーが「ローエングリン」の前に創作したオペラ。
なんかついでに見つけたやつら
闘婚行進曲
格ゲー「豪血寺一族」シリーズの一つで、2003年に稼働開始した「新豪血寺一族 闘婚 -Matrimelee-」のラスボス戦BGM(動画では0:36~)。
ニコニコでは結構有名っぽかった(こなみ)。
上述の戦闘中BGMがメンデルスゾーンの結婚行進曲のアレンジなのに対し、ラスボス登場時のBGM(動画では0:03~)はワーグナーの結婚行進曲のアレンジ(こちらは調べても曲名がわからなかった)。
こういう対比に弱いので好き。
Magical Marriage March
昔見た「H2O」というアニメのOPを榊原ゆいが歌っていたのだが、その時に気に入って榊原ゆいの曲を雑に聞き漁った時期があった。
先日、改めてワーグナーの結婚行進曲を聞いたときに、榊原ゆいの曲で似たような雰囲気のものがあったなと思い出して検索したところ、この曲がヒットした。
ワーグナーの-3とメンデルスゾーンの-2を組み合わせたような構成らしい。-3とか-2がどういう意味なのかは分からない。
というわけで、最後にH2Oというアニメの布教をして終わり。OPとEDが好きだったので最後まで見切れたけど、最後まで見てもよくわからないなんとも言えないアニメだった。